放鷹義塾

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狩猟について

国は鳥獣の個体数を調整することにより、農林水産業の保護や生態系の保全をはかっています。そのため、狩猟免許(わな、網、第一種・第二種銃猟免許)を、試験によって与えています。試験に合格し、狩猟を行う県に登録をして、はじめて狩猟期間に許可された区域で狩猟鳥獣を捕獲できます。(細かい規則があります。)また、猟友会に加入したり、保険に入ったり猟具を買ったりとお金がかかりますし、税金も課せられています。狩猟免許のわな、網、銃は法定猟具です。法定猟具というのは、狩猟に使う道具のことで、例えばわなは、くくり罠、箱罠などは認められていますが、トラバサミは使用も所持も禁止されています。網も無双網は良いけれど霞網は禁止です。銃にも厳格な決まりがあります。警察で許可をもらう必要もあります。では鷹で獲物を捕らえるというのはどうでしょう。
鷹は法定猟具には指定されておりません。では使えないかというと、禁止もされていません。

明治の一時期法定猟具となりましたがその後、法定猟具からはずされました。現在の状況は禁止猟具ではないので使っていいということになります。これと同じものはいくつかあって、手でつかんで捕るという方法もそのひとつです。狩猟期間中に法を守って狩猟鳥獣を手で捕獲する。これは法定猟具ではありませんが禁止もされていません。

ではなぜ鷹が昔に法定猟具からはずされてしまったのでしょう。それは、狩の成功率と、従事者数に起因するのではないかと考えています。法定猟具は狩猟鳥獣のいる場所で、状況をきちんと判断し、正しく使えばかなりの捕獲成功率となります。今までに禁止となった猟具は、きわめて成功率が高く、かすみ網などは、それこそ狩猟鳥も保護鳥もおおよそ根こそぎ捕獲しました。そして、トラバサミと同様、大変動物に苦痛を与えます。法の目的である個体数の調整や、生態系の保全どころではなくなってしまいます。

先ほど鷹は手づかみと同じ位置づけだと書きましたが、狩猟期間に鷹で獲物を捕らえるのは、法廷猟具に比べて至難の技です。特にキジなどは勢子(追い出す係)が必要で、また、鷹の出来によって成否が左右されます。昔の殿様のようなわけには行きません。また、当時から鷹狩りは一般的な狩猟の方法ではなく、宮内庁やごく一部の人たちが行う伝統的な狩猟方法で、鷹匠人口自体が極めて少なかったと考えられます。この辺が法定猟具に指定して、高い税金を課すのはかわいそうだから法定猟具からはずそう、となったのではないかと考えています。しかし、そのことが現代では、鷹匠の立場を明確に出来ないでいることにつながっています。

狩猟者の社会的責務

狩猟者は単に獲物を捕るだけでなく、鳥獣の保護管理の担い手、(森の番人)である。とは、(社)大日本猟友会発行の狩猟読本に書いてある言葉です。森の番人にふさわしい社会的責務を果たしてこそ、狩猟に対する一般国民の理解を深め、人と鳥獣の共存を推進することが出来ると説明しています。

①自然環境の保全に協力。
②狩猟に関する知識、技能の向上に努める。
③法令遵守と狩猟マナーの遵守。
④捕獲した鳥獣の有効利用。
⑤鳥獣による被害防止対策に積極的に協力。

上記5項目は鷹狩りを行っている人も、そのように心がけていると思われますが、なにぶんにも、狩猟者登録をする必要がない、鷹類は法定猟具にもなっていない、という現状では、行政との連携が十分に行いにくいという状況があるわけです。それゆえ、鷹匠の狩以外の社会貢献といえば傷病鳥の保護ボランティアや鷹匠技術を用いた野生復帰のためのリハビリテーションが目に留まりやすいのですが、本来鷹匠は「森の番人」という立場が、あるべき姿だと思います。「狩猟者は森の番人」の狩猟者の中に鷹匠も入れて、法律の裏付けがある中で、保護やリハビリがあるというのが、本来あるべき姿だと思いますが、いかがでしょうか。

鷹狩りに関する理解醸成と狩猟者としての法制化への働きかけ

日本の鷹狩り団体は10団体以上あります。それらが全日本鷹狩り協議会(以下全鷹)という組織を作っています。(義塾はまだ入れてもらっていません)全鷹は2006年10月31日に当時の環境大臣に「鷹狩りの法定猟法化への請願」を行っています。それまでの全鷹の活動には次のようなものがありました。

2004年7月6日 環境省自然環境局長宛 「鷹狩りに関係する法令改正/行政手続きに関する要望書」
2005年8月28日 環境省自然環境局長宛 「意見書」
2005年12月3日 「日本における鷹狩りの将来に関する名古屋宣言」
2006年10月31日 環境大臣宛 「鷹狩りの法定猟法化への請願」

全鷹加盟団体構成員の総意として、鷹狩りの法定猟法化を望んでいます。
法定猟法化となった場合には税や手続きなど、相当の負担と、今以上の行動の制限のようなものが生じると思いますが、それらの負担をしてもなおかつ、法定猟法として鷹狩りがある、法制度の中できちんと活動する、というのが、鷹狩りのあるべき姿だと考えているわけです。このことは、私も強く賛同するものです。詳しくお知りになりたい方は、全日本鷹狩り協議会で検索されてみてはいかがでしょう。

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